Claydon

Claydon House (2000年6月3日撮影)

Claydon Houseはバッキンガム州にある貴族の館です。

Claydon Houseの歴史は、1620年に騎士団将軍 Edmund Verneyが、家族とこの場所に居を構えたことから始まります。 18世紀までには既に貴族としての地位を確立し、1994年までの350年間に渡り実際にVarney卿が住んできた家です。

フローレンス ナイチンゲールの姉妹ファーセノープが、このVarney家に嫁いだため、フローレンス自身が1858年の夏、この家で過ごしたことがあるようです。 この部屋はナイチンゲールの部屋という名前で彼女の肖像画とともに残されています。

 

この荘厳な家は、世界各国の調度品や飾り付けであふれています。

左の写真はギリシャ建築をモチーフにしたものです。天井のプラスター細工は見事なまでの素晴らしさです。

他にも中国の家具や屏風などがある「中国の部屋」もあります。

この中国の建具については、たいていイギリスの大きな家や貴族の館には必ずといっていいほどあります。 これは当時、ヨーロッパで遠い東洋の国にあこがれ、また、そこで買ってきた家具、陶器を自慢の種とすることが一種の流行のようになっていたためです。

これはChinoiserieとよばれていますがこのClaydon Houseには、もちろん、この中国をモチーフとしたこのChinoiserieの形跡が残っています。 中国の絵といえばやはり墨絵ですが、なんと中国の風景や生活の様子を書いた墨絵ではなく、油絵が展示されており、さらに「中国の部屋」には中国の花、鳥、人物の取り込まれている天井や壁のプラスターまでが存在し、ここまで中国にとらわれた建築はイギリスには存在しないということです。

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