National Trust & English Heritage
National Trust と English Heritage は、イギリスの名所旧跡を訪れると必ずお世話になるものです。 どちらも過去の歴史を未来にそのままの形で残そうという目的で設立されたもので、それぞれが管理している歴史的遺産、景勝地は相当なものになります。
National Trust (2000年1月現在) National Trust 2000年版ハンドブックにある定義では National Trust とは、
となっています。
English Heritage (2000年1月現在) English Heritageの目的は
の3点です。 また、English Heritageは
ということが記されています。
National Trust と English Heritageの違い 両方とも主旨が非常に似かよっており、わざわざどこが似ているとか、どこが違うなどと考える必要も見つける必要も無いのですが、なんとなくやっぱり気になります。そう思って考えてみると 第一に政府が関与しているかいないかの差があるようです。 English Heritageには、政府がバックに付いていますが、National Trustは独立の組織であることがわかります。 次に設立された年があまりにも異なっていることも目に付きます。 English Heritageは設立後15年も経っておりませんが、National Trustは100年以上の歴史があります。 いずれにせよ「過去の遺産を未来につなごう」という組織であることに変わりはありません。 そしてメンバーになると、これらの組織が管理している歴史的遺産に何度でも無料で見学させてもらえる所であり、とても感謝すべき組織団体です。 以下は、私の勝手な考えですが、御参考まで 目に見える違いはほとんどありませんが、私は次のような流れが感じられます。 National Trustは、比較的、近代の資産や現存する風景、建造物を未来に、そのままの形で残そう、という主旨が少しだけ強いように思います。 現状ある歴史的建造物の中に入って、家具や建具、絵画、書籍、美術品を実際に見て、建物の外では立派な庭園を見学するケースが多いような気がします。 これに対して、English Heritageは、古代からの遺産がどのような道をたどってきたのか、これらの遺産に関する歴史的解説を深く行い、これらの遺産をどうやって保存するか、復元するかという主旨が強いような気がします。 このため遺跡、城跡が多いように思います。 一言でいって、 「今を未来に伝える National Trust、過去を現在に導く English Heritage」 という所でしょうか? もちろんその逆のケースもありますし、これは私の勝手な意見ですので、別の見方もあるでしょう。 いずれにせよ、時空を超える伝道師であることに間違いありません。
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