まわり込み対策


今日は午後からリグのまわり込み対策をやりました。

正月の車の故障は、ディーラーさんによると「経年変化」ということでしたが、まわり込みが原因ではないかと疑っています。

起きる現象は、7MHzで50WでCW送信時、エンジンの回転数が落ち、信号待ちではエンストしてしまうこともありました。 このエンジンの回転数の落ちはおそらくRF信号のまわり込みで、今回故障した燃料ポンプのモーターが、停止もしくは回転数が落ちてしまうのではないかという疑念です。 何の根拠があるわけでもないのですが、普通、燃料ポンプのモーターなどは壊れる場所ではないということで、最終的にエンストする場合と同じような現象が起きて車の故障が発生した点も気になっています。 とにかく、山の上で同じようなことが起きたら大変ですし、2度と同じ事が起きて欲しくないので徹底的に対策をしたいものです。

今日の午後やった作業は、まずはパッチンコアと呼ばれる、EMC対策のコアを無線機から出るケーブルに取り付けました。 いちばん疑っていたのは、フロントセパレートケーブルです。 リグはIC-706, IC-706MK2, IC-7000で同様にまわり込みが発生しますが、フロントパネルが無線機本体についている状態では、どれもまわり込みが無いためです。 しかし、セパレートケーブル、電源ケーブル、同軸ケーブルに接続しても、まわり込みの状況には、それほどの変化がありませんでした。 パッチンコアでいちばん効果があったのはAT180との接続ケーブルでした。 しかし、これでもまだまだ十分ではありません。

次にAT180とRigのグランド端子の接続です。 いずれ同軸ケーブルで接続はされているのですがRF的にはどうなっているかわからないこともあり、単線のアルミ線で接続してみました。 しかし、これも効果はまったくありませんでした。

これらのICOMのリグには、セパレーションケーブルの本体側に固定取り付けねじがあり、この部分にケーブル自体のグランド端子があることをJI1ANI局のブログサイトで見つけて、ねじ締めしてみました。 この情報を見たときは、ピンと来るものがあったのですが、残念ながら、これも私の場合はあまり効果はありませんでした。

次にやってみたのはアンテナのグランド対策です。

まずは、HFモービルアンテナの場所の変更です。 今までは、ハッチバックの後部ドアに、小さなアンテナマウントで取り付けていましたが、強度的に心もとないことと、グランドとして止めている、ねじ部分がだいぶ錆び付いており、グランドがちゃんと取れているのかという懸念です。

しかし最近の車はグランドに落とせるような、ねじの部分があまり無いので苦労します。 取り付け場所は、いろいろ考えた末にルーフレールにしました。 実はルーフレールくらいしか場所が無いことが、第一の理由です。 しかし、ルーフレールを調べてみると、車体のグランドに落ちていません。 このため、まずはグランドにダイヤモンド製のMAT-50というツールを使って車体と静電結合をしてみました。 この結果、SWRは落ちたのですが、まわり込みには変化が起きませんでした。

そこで今度は直接ボディへのグランドを考えました。 落とす場所は、後部座席のドア開閉確認スイッチのところの取り付けねじで、ここまで引っ張る必要があります。 長さは1メートルほどで、写真の青い被覆単線銅線を使いました。 何しろ1mも距離があるために、更なるまわり込みを心配しました。

実際、マグネットアースを使わずに、このグランドだけではグランドラインも長く、7MHzではSWRが落ちてくれませんでした。 SWRが落ちないというよりも、6.8MHzくらいの下の周波数に共振点が移っています。 グランドラインがエレメントになっているものと思います。 更にまわり込みの改善も無い状態です。 このため、マグネットアースを車体のグランドと併用すると、今度は完全にSWRも落ちました。 この状態で、ついにまわり込みが、ずいぶんと低減し、ほとんどエンジンの回転数も変わらなくなりました。

マグネットアースは、1枚で7~50MHzまでしか使えず、3.5MHzは2枚使わないといけないと説明書に書いてあります。 次にこのマグネットアースとグランドケーブルによる直接のグランドを併用した形で3.5MHzのホイップに取り替えて見ましたが、こちらもSWRは完全に落ちています。 マグネットアースを2枚使う代わりに、直接のグランドが機能しているようです。

ようやく何とか形になったようです。

実用上はこれで問題ないようですが、また機会を見て、もう少し改善をやりたいと思います。

—-

2012年1月15日追記

昨日も、今日の午前中もまわり込みは無くなったのですが、また午後に復活してしまいました。 まだまだ悩みは続くようです・・・

 


JA1CTV
その他の無線関連

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です