アラブ首長国連邦アマチュア無線連盟EARS訪問


今回の出張では、月曜の朝には、どうしてもAPのイスラマバードに到着している必要があり、出張計画を立てました。 通常、AP出張はタイ経由で入るのですが、タイ経由のフライトが日曜に無いことがわかりました。 このため、土曜にタイ経由での出張も考えましたが、土曜日は、かねてから予定していた会社のゴルフコンペが予定されており、どうしても土曜の朝に出発することができません。 ということで土曜日にゴルフを終えたあと、羽田に直行し、日にちが日曜日になった深夜01時半発のドバイ行きに乗って、ドバイ経由のイスラマバード入りのフライトにしました。 しかし、ドバイには日曜の朝到着となり、乗り継ぎ便のドバイ-イスラマバードが、何とドバイ到着の20時間後、月曜の02時になってしまいました。 しかし、これ以外に選択肢は無く、この強行手段に決定。 こういう場合の、ドバイのホテルは航空機会社持ちにしてもらうことができるのですが、今回もEmirates Airに無償ホテルをお願いすることができました。 さすがにお金を持っている国の航空機会社は寛大です。

しかし、ホテルで20時間無駄にダラダラと過ごすことは、あまりにももったいなく、せっかくのドバイでのトランジットを有効に活用しない手はありません。 かねてから訪問したいと思っていたUAE、アラブ首長国連邦のアマチュア無線連盟EARSのクラブハウスを訪問することとしました。

すでに何度かコンタクトしたことのあるEARSのHatem氏にコンタクトを取ると、「日曜は9時からやっているので、ぜひ来い」との快諾を頂き、出かけてみました。 場所はSharjar地域の砂漠の中です。 9時に行っても、だれもいない可能性もあり、この場合、灼熱の砂漠の中で一人で待つことになるので、あまりにも危険ですので、9時半ころにEARSに電話して、オープンしていることを確認してから出かけました。

a62er_from_dubai_bypass

砂漠の中にアンテナが立っているのが見えます。

この場所にたどり着くのは結構大変でした。 EARSに聞いたところ、「タクシーにSharjar Scoutといえば判る」ということでしたが、とんでもない。 私も出かける前に、一応Google Earthで場所を調べていたので大体の見当はつきましたが、何せドライバーが判らないではどうしようもありません。 EARSに電話したり、タクシー仲間に問い合わせてもらいながら、ようやく場所を見つけました。 元ドバイに滞在しておられたA65CJ渡瀬OMから、「行きはタクシーで行っても、帰りは絶対にタクシーは拾えない」というアドバイスをもらっていましたので、行きに使った車を待たせておきました。 確かに、こんな砂漠の中では、絶対に帰りのタクシーなど拾えるような場所ではありません。

今日は先日仕入れたGPSロガーも持って行きました。 EARSのクラブハウスは下の地図で右側にある、マウスカーソルのところです。

ears_location

建物入口です。

a62er_building

Sharjar Scout Missionという、Sharjar地区のボーイスカウトの施設内にあります。 同じ一角にはSharjar Girls Guardというガールスカウトの施設もありました。

a62er

A62ERがEARSのクラブ局コールサインです。 UAEでは、UAEの国籍を持つ方のコールはA61, A67から始まるコールサインになっており、クラブ局はA62 から始まるコールサイン、海外国籍のUAEに住む局はA65から始まるコールサインが付与されます。 私のようにビジターライセンスはA6/Home Callsignとなります。

EARSがOpenしているのは、朝9時から13時、午後は17時から20時となります。 私は、午前中に行ったのですが、最初、EARSの事務局員だけで残念でしたが、A61OK Mohamed氏が駆けつけてきてくれました。 午後のほうが多くの局が集まるようです。

Mohamed氏が来る前でしたが、事務局員に特別にお願いしてA62ERの設備を見学させてもらいました。

リグ設備は主に4セットありました。

Rig-1 FT-2000 + OM2000HF Linear Amp

rig1

Rig-2 TS-590 + OM2500A Linear Amp

rig2

Rig-3 Rig-2と同じでTS-590 + OM2500A Linear Amp

rig3

Rig-4 IC-775DX2 + Alpha 8410 Linear Amp

rig4

屋外に出てみると、アンテナタワーが3本

Tower-1 SteppIRの5エレDB42

ant1

Tower-2 Lowband用2エレ八木

ant2

Tower-3 WARCバンド(10MHzと18MHzかな?)と思える八木アンテナが2本と、VUのGPアンテナが上がっています。

ant3

さすがに石油産出国のアマチュア無線連盟だけあって、すばらしい設備です。

EARSの中にはハムショップもありました。 リグから、固定アンテナ、モービルアンテナ、同軸ケーブル、アダプター、電源、ほとんどすべての機材がおいてあります。 何とIC-7700も置いてありました。

a62er_shop

また、QSLビューローもありました。

qsl_buro

伝言掲示板のようなボードには、いろんな情報とともに、2012年のJARL主催、AA DX コンテスト Phoneでのアジア地域優勝A61Kの賞状も掲載されていました。

ears_noticeboard

今回、訪問したもうひとつの理由である、私の運用ライセンスですが、もう少し長い期間で発行してもらえないかというお願いですが、これもEARSのサブマネジャーを勤めるA61OK Mohamed氏からも協力してもらえることとなりました。 以前はEARSの判断でできたようなのですが、いろいろな理由で、現在は国の周波数調整委員会TRAIの承諾が必要になったようです。

A61OKのQSLですが、このラクダの写真は何か見覚えがあります。 先日のCQ誌のQSL紹介で出ていたような気がしますが? その他は、ショップで売っていたEARSのワッペンとログブックをいただきました。

items

最後にクラブハウスの全景。

ears_overview

今回は突然の訪問でしたが、快く受け入れていただき、ありがとうございました。 特にA61OK Mohamed氏からは、頻繁に訪問するビジターに対して、もう少し長期のライセンスを発行していただくように調整すると約束ができたことは大きな成果で、今後に期待しています。

 


JA1CTV
旅・海外運用の道

6件のコメント

  • JA6RIL岡崎

    文章を読みながら写真をみていたらいつの間にか口があんぐり。
    よだれがでそうです。お金持ちが羨ましいなぁ~
    今度出かけて運用する場合には前もって教えてください。

  • ja1sky

    何時もながらの強行スケジュールに脱帽
    また、転んでも(?)ただでは起きないその根性に、また脱帽
    珍しい写真にまたびっくり、ありがとうございました
    我が国の金持のレベルとは格段に違うのが良く分かりました
    というか、貧乏人からは想像を絶していますけど

  • Atsu

    立派なマイク&マイクアームですね
    残念ながらKeyが見えませんが(笑

  • JH0CJH

    RILさん
    いつもCallいただきありがとうございます。 すばらしい砂漠ロケ、すばらしいアンテナでうらやましい限りです。 写真では芝生も木々も緑ですが、この一角だけであとは砂漠です。 A6でのビジター免許が少し変更になったようです。 セキュリティ部門の承認がまず必要なようです。 この手続きはまたブログに追記しておきます。

  • JH0CJH

    SKYさん、
    今回も羽田空港の離陸が判りませんでした。 最近、座ったとたんに寝る出張が多いです・・・・ 笑

  • JH0CJH

    Atsuさん
    確かにKeyは見当たりませんでした。 きっと高そうなパドルなんでしょうね。
    だから家に持って帰ってるのかも・・・・ マイクはフットスイッチでPTTを切り替えているようです。 Rig-2の写真にちょっとだけ写ってますね。

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