KH6での運用
今回、KH6での運用に際して、持って行ったものや注意点などをまとめてみました。
今回、ハワイに行くことに決めたときには実はまったくKH6での移動運用を考えていませんでした。 しかし、今となっては何がきっかけだったのか忘れてしまいましたが、ハワイでは相互運用協定によって運用できることを思い出し、急に計画を立てました。 もともと移動運用が主体ですので装備はすべてあるもので十分。 あとは、バンドプランや届出などの手続き(アメリカの場合は届出も不要)、だけ注意することで、今回の旅行を何倍にも楽しむことができることに気が付いたときから始まりました。
まず持ち物リストですが
- 無線局免許状(局免)
- 無線従事者免許証(従免)
- 局免の英訳
- 従免の英訳
- 無線機(IC7000)
- 電源(DM-330MV)
- アンテナチューナー(AH-4)
- アンテナ用延べ竿(グラスファイバー)
- 同軸ケーブル
- アンテナ用の電線とグランド側の電線
- PC
- PCとのInterface(Rig Expert製タイニー)
- 電鍵
- マイク
- 工具
- その他
このあたりです。
1. 無線局免許状
原紙を持っていきました。 アメリカでの相互運用協定においては、日本で受けている局免の範囲に限られますので運用は50W以下になると思います。 このあたりは良くわかりませんが、固定局だけの免許では、もともとKH6での移動運用はできないのではないかと思います。 いずれにせよ、私はJH0CJHでは移動運用の免許しかありませんので、こちらのコールサインでの運用となります。
2. 無線従事者の免許証
これも原本を持っていきました。
3. 4. 上記の英訳
これは、私が以前イギリスで運用をしようと計画を立てていたときに、日本から持っていった局免と従免の英訳証明書です。 当時より、イギリスでは日本との相互運用協定は無く、結局4年の滞在期間にイギリスから運用する夢はかないませんでした。 イギリスでアマチュア無線を監督しているRSGBの担当者によると、当時、日本側と交渉中だが3級、4級の相互運用内容について懸案事項があって、締結できていないということでした。 1,2級は問題ないなら、その分だけでも何とかして欲しいと4年間ずっとお願いしてきましたが、結局ダメでした。 アメリカの場合英訳証明などを使った申請、登録は必要ありませんが、今回は、その時に持っていった英訳証明書を持参しました。 従免は一生有効ですが、局免は当時のものと変わっていますが、とりあえず無いよりは良かろうくらいの感じで持っていったものです。
尚、ご参考までに、これらの文書を載せておきますが、これは当時の郵政省からの発行公文書ですので、当然ながら、英文の書き方が免許を発行した機関が書いたレター内容になっています。 アメリカ等、相互運用協定が存在しているところ、英訳証明が必要でない国において、参考用に個人で局免、従免を英訳して持っていく場合でも、このままの英文で自分の英訳として使うと公文書偽造になりますので、くれぐれも注意してください。 使われている用語の参考として使ってください。
(クリックで拡大します)
それからFCC Regurationで日米間の相互運用協定が結ばれているところの説明もコピーを持っていきました。
以上、あくまでも個人の責任でお願いします。
5. 無線機
小さくて、メモリーキーも付いているし、AH-4との組み合わせでアンテナの悩みもありませんので、迷わずにIC7000Mに決めました。 しかし、この機種は回り込みに非常に弱いので注意が必要です。 50W運用でも回り込みで終段を簡単に飛ばしてしまいます。 十分に日本で運用の仕方(オペレーションの仕方ということではなく、設置法や試験方法など)を練習してからのほうがいいと思います。 旅行に行った先で壊したなんて、泣いても泣ききれませんので。
6. 電源
こちらも軽くて電流容量があるといえば、スイッチング電源が有利です。 アルインコのDM-330MVが軽くていいです。 重さは2kgです。 アメリカは、AC115VですのでDM-330MVの定格範囲内(90~130V)で使えます。 忘れてはならないのはリグと電源の間の接続ケーブルです。 このケーブルは盲点で国内移動で私は忘れたことがあります。
7. アンテナチューナー
これも、ホリデーを兼ねた、お手軽移動運用には不可欠です。 普段、早回り移動運用で使っているAH-4を持っていきました。 AH-4とリグの接続コントロールケーブルも忘れずに。
8. アンテナ用延べ竿(グラスファイバー)
これも、普段移動運用で使っているグラスファイバー製の延べ竿です。 カーボン製は伝導体なのでNGです。 安いグラスファイバー製にしましょう。
9. 同軸ケーブル
AH-4とリグ間のケーブルです。 私は普段の移動運用は車ですので、同軸の長さは3mほどですが、今回はもう少し長さがあるものを持ってきたほうが良かったかなと思いました。
10. アンテナ用の電線とグランド側の電線
AH-4に接続する電線です。 これも普段使っているもので、アンテナ側は7mくらい、グランドラインは10m、6m、4mの三本を使っています。 別のページにも書いていますが、ギボシ端子で接続するようにしています。 こことか、ここです
11. PC
リアルタイムでのロギングには必要不可欠です。 RTTYやPSK31 での運用時も必要ですね。
12. PCとのInterface(Rig Expert製タイニー)
これはどうしても必要ということではありませんが、RTTY、PSK31に出る場合は必要です。 私はリグエキスパート製タイニーという小型のものを使っています。
13. 電鍵
マグネット基台の小型の電鍵にしようかと思いましたが、普段使っているものを持っていきました。 電鍵用の接続ケーブルも忘れないように。
14. マイク
私は結局、今回は電話は出ませんでしたので使いませんでしたが、一応持っていきました。
15. 工具
極力重くならないように必要なものだけに限って持って行きました。 私が持っていったものは、ニッパーとドライバーだけです。 両方とも今回使いました。 ラジオペンチは持っていかないところに、選択した決意が見えますね・・・・ hi
16. その他
ビニールテープ、アンテナ竿の固定用の短いロープ、アンテナラインの竿に固定する洗濯ばさみ、くらいかな。 こんなものでも現地で調達するとなると、まずは店探しからですし、リゾートでこんなものを売っているところは、ほぼ探せませんので。
以上ずらっと書きましたが、個人の運用スタイルによってさまざまでしょう。 私は普段出張でも、ほとんど物を持っていかないのでこれくらいの物量は簡単にパッキングできました。 リグとPCだけは手持ちのかばんの中に入れ、他はすべてトランクの中です。 電源や電鍵、AH-4はタオルで巻いていきました。
以上のように、まず忘れ物の無いように気をつけることと、何か聞かれたときに説明できる資料の準備が必要です。 私の場合は、まったく質問されることもありませんでした。
私が参考にさせていただいたページを紹介しておきます
こんにちは。
将来?の海外運用の参考になりました。
普段の移動運用で使っている物なら、間違いないですね。
TCVさん、
将来・・・近い将来?? いつでしょうか? 今から期待してますよ~。
私のほうですが、SASEが届き始めています。 海外でのペディションは私のようなお気楽ペディションであっても、思ったよりも楽しそうです。KH6はそれほどレアでもないと思っていたのですが・・・・ 是非、今サイクル中に・・・・