TDKフェライトコア比較


先週末のフェライトコアの対策によって、7MHzでの回り込み(自動車I)は改善しました。 もともと使っていたZCAT2235-1030Aでは効果が無かったものの、ZCAT3035-1330では効果がありました。 ここでフェライトコアの比較をしてみましたので記録しておきます。 対象はTDKのZCAT2235-1030AとZCAT3035-1330です。 これらは、このページの写真に示したように、たいした大きさの違いではありません。

TDKのサイトから、下のような各種フェライトコアのインピーダンス特性を入手しました。

この図のFig.7がZCAT2235-1030A、Fig.5がZCAT3035-1330の特性です。 これだけ見ても、ZCAT3035-1330がインピーダンスは他のコアに比べて高いことが判ります。 次にインピーダンスが高いのは、ZCAT2235-1030Aのようです。 ちなみに、この両者のグラフを重ねて比較してみると、下のようになります。

 

HFから430MHzにいたるまでZCAT3035-1330のほうが減衰特性は良いようです。 しかし、500MHz以上ではZCAT2235-1030Aのほうが減衰特性が高いようです。 今回、車への回り込み(自動車I)が発生した7MHzでの特性を比べると、

  • ZCAT2235-1030A : 70 ohm
  • ZCAT3035-1330 : 90 ohm

となっています。 それほど大きな違いではありませんね。 しかし、3035は大きいので、無線機の太い電源ケーブルであっても、2ターン巻きが可能ですが、2235は1ターンが限界で、今回の対策では実際にそのように使っていました。 この場合、インピーダンスは巻き数の2乗で利いてきますので、2235の1ターンの場合と、3035の2ターンの場合を比較し、雑音電力の減衰量を比べると次のようになります。

  • ZCAT2235-1030A (1ターン) : 1.5 dB
  • ZCAT3035-1330 (2ターン) : 8.6 dB

大きな差です。 単体でのインピーダンスとしては、さほど大きな違いではありませんが、3035では単体での減衰量に加えて、何といっても2ターン巻きができるので、1個当たりの減衰量の差は7dB以上 となります。 これを更に数個つなげば、結果はさらに大きな差となって現れてきます。

 


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