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デジカメ対決

明らかにクラスの違う2機種ではありますが、昨日購入したCanon PowerShot G1X MarkIIと、3年前に購入したCanon IXY 10Sがどれくらい違うのかを比較してみました。

画像はクリックすると大きくなりますが、撮影の原寸ではなく、800×600ドットに縮小しています。 すべて同じ場所からの2つのカメラの画像で、それぞれが上からIXY、G1X MK2の順です。

① まずは愛川町の里山に出かけて終わりかけた紅葉の写真。 水の色というか、その質感の違いに注目。

IXY

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G1X MK2

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② 次はモミジの葉の詳細に注目。 原寸の写真では、もっと違いがはっきり出ています。

IXY

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G1X MK2

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③ 次は小さな神社の正面、屋根の下の暗い部分や手前の土の部分、緑の葉の違いに注目。 扉の格子が全部数えられるでしょうか?

IXY

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G1X MK2

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④ 小さな石の祠 遠景のボケが全く違うことと、IXYは屋根の明るい部分の色、輪郭が飛んでしまっています。

IXY

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G1X MK2

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⑤ 接写の比較 やはり遠くのボケの違いは明らか G1Xは遠景がきれいにぼけていて被写体が浮き立っています。 また外が明るいので被写体が逆行気味ですがG1Xはフロントパネルの黒い色の質感も出ています。

IXY

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G1X MK2

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⑥ 夕方暗くなってから玄関先の観葉植物です。 フラッシュではなく玄関灯の下です。 葉の鮮明さも違いますが左の玄関の格子ガラスの質感が全く違います。

IXY

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G1X MK2

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⑦ 家の近くの公園から大山方向を撮った写真です。 公園内の水銀灯の下で撮っています。 光量は足りませんがフラッシュは使わず撮影。 IXYは手ぶれしています。 木の幹の肌やベンチの下の土までG1Xは写しています。

IXY

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G1X MK2

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⑧ 同じ夕方の公園内の看板です。 これもフラッシュは使っていませんので、IXYは明らかに手ぶれしています。

IXY

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G1X MK2

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価格的にもスペック的にも全く違う製品ですから、当然の差ですが、こうやって並べて比べてみると想像以上に違います。 特に遠くをボケさせた接写での違い、暗い部分の光の拾いかたなどが全く違います。 そして水の質感、ガラスなどの質感がIXYでは全く出てこないところに驚きました。 また、これは原寸でないと判りにくいのですが、モミジの葉など非常に詳細な部分の差が出ています。

今回、ヨドバシカメラで店員から「被写体の質感まで忠実に写しますよ」と言われて、全くピンとこなかったのですが、比較すると判る気がします。 IXYで写した写真も忠実に再現していると思っていたのですが、形や色だけでは再現できないところがあるのでしょう。 写真については素人の私ですが、最近のIXYの絵に飽きてきたのは、やはりこの点の違いなのかもしれません。

 

IC-7000、FT-857D、FT-817ND受信特性比較-2

次はIC-7000M, FT-857DM, FT-817NDの受信感度の比較をやってみました。 (以下、”IC-7000″, “FT-857D”)

これは、平塚市の湘南平で行いました。

試験内容は50MHzでダイポールアンテナを5mの高さに上げ、三重県伊勢市朝熊山のJA2IGYビーコンを受信します。 単に受信するだけだと、比較しにくいので出来るだけ過酷な状況を作るため、ダイポールアンテナのビームサイドがJA2IGYの方向になるようにアンテナを向け直します。 つまりアンテナを信号が一番弱くなる点に固定し、アンテナはそのままで、各リグでの受信状況を調べてみました。

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現在の私の運用における現役、三役そろい踏みです、おもしろそうな試験で皆さん興味が湧くことと思います・・・・・

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左からFT-817, FT-857D, IC-7000

さて、結果ですが、これは期待・・・・?に反して、どれも同じ程度の感度でした。 動画ファイルを下記に添付します。 前記のとおり、信号が一番弱いところの比較なので、「ノイズだけで何も判らない」という方もいるかも知れませんが、この信号が聞き取れて判読できる、私同様アレゲ系の方への試験結果提供ですのでご了承ください・・・・・笑

 

FT-817ND

IF BPF : 500Hz, DSP NRはもともと無し

FT817ND_JA2IGY

 

FT-857D

IF BPF : 300Hz, DSP DBF : Off, DSP DNR : Off

FT857D_JA2IGY

 

IC-7000

IF DSP BPF : 300Hz, DSP NR : Off

IC7000_JA2IGY

 

多少FT-817NDが聞き取りにくいようですが、録画時だけ少し長いフェージングで信号が弱った時で、実際には他の機器に遜色なく聞こえていました。 スペック上はFT-817NDの感度が一番もの足りないようですが、どうして、どうして 小結も頑張っています。 こう考えるとFT-817NDは良く出来たリグだと思います。

FT-857Dはちょっと受信しているトーンが低かったかもしれません。 IC-7000は多少周波数の調整でトーンが高く録画では聞こえやすいですが、3機種、ほとんど聞こえ方に違いはありませんでした。 もう少し差があるとおもしろかったのですが、残念。

結局IC-7000とFT-857Dの対決では両者1勝、1敗、1引き分けになったようで・・・・・・ あまりにも「玉虫色」でしたか? ・・・完璧なこのクラスのリグの登場を待っています。

他にもひとつやってみたい比較試験がありますが、どうやるか考え中です。

 

IC-7000、FT-857D機能操作性比較

受信飽和特性の比較では、IC-7000に比べて、FT-857Dの方が勝っていることが判りました。 私の使い方の中で、結構重要な位置を占める、コンテストでの使用に際しては、特にこの受信飽和特性が重視されます。 それではコンテストや移動運用での使用にはFT-857DがIC-7000を完全に凌駕しているのでしょうか?

次は、受信感度の比較の前に、まずIC-7000とFT-857Dの機能と操作性について比較してみました。 私の運用は、CWとSSBでの運用が大半で、FMやRTTY、リピーターなどでの運用はほとんど無し、という使い方の範囲内での比較です。

結論から言いますが、これは、私の使い方の中では完全にIC-7000のほうが勝っていると思います。 FT-857Dは受信飽和特性は上ですが、操作性が悪い。 これは本体が小さくてボタンを共用しているから操作性が悪いというだけではないように思います。 ボタン数はIC-7000のほうが確かに多いが、それ以上にIC-7000では、その機能の使われ方が十分検討されている感じがします。

これに対して、FT-857Dはどう考えても、その機能の使われ方を知っている人が設計したものではないという気がする部分すらあります。 このため無駄な単独ボタンがあったり、良く使うボタンがファンクションボタンで探さないと出てこないようなものがあります。 FT-857Dは、基本機能がIC-7000よりも上であるだけに残念、改善の余地は多いと思います。

 

機能比較

機能IC-7000FT-857D自分の使い方とのマッチング
LCD表示◎ 運用に際して必要な設定内容や状況が視認性も良く表示されている。△ 表示エリアも小さく仕方ないところがある。カラーLCDでの表示はIC-7000(以下I)のほうがダントツに良し、FT-857D(以下F)では相当見劣りする。 これは価格差もあり仕方ないところではあるが。
メーター表示◎ Sメーター、送信出力、ALC、ボイスコンプレッション、SWRを横方向のバー表示 全部一緒に表示することも可能 リグの温度表示もある△ 受信時はSメーター、送信時は送信出力、変調、ALC、SWRのどれか1つ選択 左横に縦方向の表示、Sメータは1-9++の数値表示もある。Fでも実用上は必要十分である
ボイスメモリー◎ 有、4つX 無ボイスメモリーはコンテストでは有利、というよりも不可欠。
CWメモリーキー◎ 有、4つ△ CWビーコン機能で代用、1つ、マニュアルには3つあるということだがどうやって設定するのかいまだわからず設定方法を探していますFの使いにくさは明らか、操作性比較を参照。両者とも再生はファンクションキーであり、該当するメニューを常時表示させておく必要がある。個別のボタンがあると良い。
DSP◎ IF DSP 過大入力で前段アンプで飽和すると当然意味なし。△ AF DSP 利きは良くない
◎ AF DSP+IF BPFの組み合わせが可能なのは良い
DSP自体の機能に大きな差があるが、FのIF BPFとの組み合わせは良い、受信性能比較-1参照。
デュアルパスバンドフィルター◎ IFシフト、デュアルパスバンドフィルター有り〇 IFシフトはあるが、デュアルパスバンドフィルターは無い機能はIが勝っているが、飽和特性でFが勝っているので特に大きな問題ではない
フロントパネルセパレーション〇 特殊ケーブル〇 試してないが普通のRJ14ケーブル(6芯電話線)で可能と思う しかし装着、取り外しはやりにくいIはセパレートにしないときはケーブル不要。 Fはセパレートにしないときでも短いケーブルが必要(付属している)
消費電力X 受信時でも1.2A程度の消費電力◎ 受信時660mAの消費電力
対電圧降下X 受信では9.5Vになったときに無線機の電源が落ちる。 送信では10.0Vになったときに無線機の電源が落ちる。 周波数のずれは観測されず、落ちる直前まで同じ周波数。◎ 受信は7.5Vになったときに無線機の電源が落ちる。 電源をOnに出来るのは9.2V以上 送信では電圧が下がるとともに送信出力は減るが7.5Vまで無線機の電源が落ちない。 周波数のずれは観測されず、落ちる直前まで同じ周波数。
放熱X FANはついているもののとても熱くなる。◎ ほとんど熱くならない。消費電力にも関係しているものと思うが、Iは心配になるほど熱くなる。

 

操作性比較

操作性IC-7000FT-857D自分の使い方とのマッチング
メインダイヤル〇 約40mm径〇 約38mm径特に差は無い、IC-7000(以下I)はダイヤルの重さを4段階調整、FT-857D(以下F)は調整なし。
機能呼び出し〇 メニューボタンで呼び出し、長押しでグループの切り替え、一画面4つX ファンクションボタン>セレクトダイヤルで呼び出し、一画面3つFはファンクションボタンを押してからでないと、セレクトダイヤルで周波数が変わってしまう。ファンクションの切り替えなのか周波数の変更なのかの判断が小さい表示のみで、しかもファンクション設定にはタイムアウトがあるので、知らないうちに周波数を変えてしまったりする。 これが個人的には最大の難点。
詳細設定△ メインの設定はAFボリュームの短押しで呼び出す。 その後ファンクションキーにあるグループごとに設定。 しかし一部のCW関連、Voice関連の設定はこの場所にはなく、選んでいるモードにより別の場所でメニューを選ぶようになっており、設定箇所がバラバラの印象を受ける。〇 ファンクションボタン長押しで設定画面を呼び出し、セレクトダイヤルで項目選定、メインダイヤルで設定値変更。すべての設定はこの場所で一括設定。Fは一箇所に集まっているので判りやすい。
プリアンプON/OFF〇 単独On/Offボタン有り△ ファンクションボタン>セレクトダイヤルでIPOのOn/Off IPO OnはプリアンプOffのことプリアンプは周波数ごとに設定しっぱなしであり、特に大きな差ではない
アッテネーターON/OFF〇 単独On/Offボタン有り、プリアンプボタンの長押しX ファンクションボタン>セレクトダイヤルで選択ATTのOn/OffはプリアンプOn/Offよりも頻度は高く重要、この点でFは設定に時間が掛かりすぎてしまう。
バンド切り替え〇 Up, Downそれぞれ単独ボタン〇 Up, Downそれぞれ単独ボタン差は無いがFはメインダイヤル回りのボタンなので、どちらがUpでどちらがDownか見えにくい。
Mode切り替え〇 単方向ローテーション、単独1ボタン〇 両方向ローテーション、単独2ボタン特に大きな差ではない、というよりもスペースが少ない中でFは両方向単独にボタンを持つ必要があったのか? どちらの方向に進んだら逆方向より早くそのモードにたどり着くなどと覚えている人がいるのか?別の機能をこの単独ボタンの1つに割り当てるべきだったと思う。単独ボタンがもったいない。
Tunerボタン◎ 単独ボタン有 Callボタンの長押しX ファンクションボタン>セレクトダイヤルで呼び出してからボタン押下Iは単独ボタンがあるが、Fは外付けATUを使うHF移動ではファンクションボタンを呼び出す必要があり面倒、これは自分にとっては大きな差。
Call/Homeボタン〇 有 〇 有FMメインチャンネルの呼び出しボタン、両方とも個別の単独ボタンを準備しているが、個人的にはFMではあまりQRVしないので不要、せっかくの単独ボタンがもったいない。何かに変えたいところ。
RIT/CLAR〇 左下外側のダイヤルで調整
X 数値は常には表示無
〇 ダイヤルを1ステップ回すとどれだけ掛かっているか表示
〇 一発クリアあり
〇 セレクトダイヤルで調整
△ Up or Downのみ表示
X 数値は不明
X 一発クリア無(下のIFシフト参照)
Iは回した瞬間RIT値がポップアップ、しばらくすると消える。
Fは上か下かだけが表示されるだけで、どれだけRITが掛かっているか常に不明、またRIT調整分が直接メイン周波数表示を変える。CLARって⊿Fではないと思うが?
IFシフト・デュアルパスバンドフィルター〇 PBTダイヤルを一押し、LED点灯している状態で、外側、内側のダイヤルで調整する 操作もLCD上の表示も直感的で判りやすい△ CLARボタン長押しで、セレクトダイヤルでIFシフトIはひとつのボタンダイヤルで完結、Fは別ボタンとセレクトダイヤルの2箇所で設定 さらにFはCLARでRIT設定中にIFシフトをしようとするとRITが一発でクリアされる。 CLARとIFシフトが共存できない設計。 不思議?
ノイズブランカー〇 単独ボタン、長押しでレベル調整△ ファンクションボタン>セレクトダイヤルで呼び出してからボタン押下、長押しでレベル調整常時ONにしているので大きな差ではない
ノイズリダクション〇 単独ボタン、長押しでレベル調整〇 単独ボタンで呼び出し、機能スイッチ押下、長押しでレベル調整Iは1アクション、Fは2アクションだがほとんど使わないので大きな差ではない
ノッチフィルター◎ マニュアル、オートとも単独個別ボタンX 単独ボタンで呼び出し、その後DNFボタン押下。 利きは悪い。Iはマニュアルノッチは2ポイント指定、Wide, Mid, Narrowも選べるが、複雑すぎて使ったことなし
ダイヤル早送り〇 TS単独ボタン〇 電源スイッチボタンを短押し同等
ダイヤルロック〇 SPCHボタン長押し〇 単独ボタンFはメインダイヤル横なので慣れないと横を見ないとどのボタンかわからない
VFO/MEM切り替えX メニューで呼び出し、ファンクションボタン押下〇 単独ボタンFは単独ボタンで良いがメインダイヤル横なので慣れないとどのボタンかわからない 私はあまり使わないので関係ない
CWメモリーキー内容設定◎ファンクションボタンで選択、エディットは英字、記号、数字を選んでメインダイヤルで文字選択X CW Beacon機能の内容書き換え、CW Beaconは一段深いEXT機能グループ、英字、記号、数字のグループ分け無し。 なんと文字の途中挿入不可。EditのしやすさはIがはるかに良し、特に文字挿入がFは出来ないので全部入れなおしになる。 これは自分にとって大きな差。 本当に出来ないのだろうか?いまだにやり方を探している。
電源電圧表示△ 無〇 有、常時表示表示は移動運用では少しだけ便利、それほど大きな差ではない
時計表示〇 JST, UTC等使い分けられる、常時表示△ 無あまり使わないが海外で運用するときやDXとやるときはちょっとだけ便利
スプリット運用◎ メニューで呼び出し、長押しでクイックスプリット設定可、TX周波数のモニターボタンあり、これを押している間メインダイヤルでTX周波数の変更が可能△ ファンクションボタン>セレクトダイヤルで呼び出し設定、クイックスプリットはSPLとは別にあり、これを長押し、TX周波数のモニターボタン無し。 VFO切り替えでやるしかないFはクイックスプリットはSPLの長押しにできなかったものか IはTX周波数のモニターが出来る点、さらにモニターしながら可変できる点で便利 Fはモニター機能すらない。
CW KeyスピードX AFボリュームダイヤルを短押しでクイックメニューから選択して速度変更△ ファンクションボタン長押しで設定画面からも出来るが時間が掛かる、このためファンクションボタン>セレクトダイヤルでKYR ON/OFFボタン長押しで速度変更可能(これはマニュアルに記述のない裏技?)下の個別設定参照。
個別設定X 無〇 セレクトダイヤル長押しでいくつかのメニューから自分の好みで機能を割り当てられる、私はCW Keyスピードを割り当てたが変更するときにLCDにスピード表示が出ない なぜ?Fについて設定内容の表示が出るようにして欲しかった。
送信中の設定変更〇 送信中でもフィルター帯域や送信電力など大半の設定が可能X 送信中は不可能CWでオートCQ中などにパラメータを設定したくなることは多い。
マイクの取り付け、取り外し〇 LANケーブルと同じRJ45ジャックで取り付け、取り外し簡単△ ジャックはRJ45で同じだがフロントパネルをはずさないと取り付け、取り外し不可能Fのマイクコネクタはロックピンが壊れにくい構造で良し、Iは良くある壊れたLANケーブルのコネクタのようにロック部分が壊れやすい

 

期待している機能や、操作性は個人の使い方に左右されるところが大きいので、単純に良い悪いの比較はできませんが、◎を3点、〇を2点、△を1点、Xを0点とすると、IC-7000は70点、FT-857Dは52点という結果になりました。  

次は感度の比較を報告します。 つづく

 

IC-7000、FT-857D、FT-817ND受信特性比較-1

IC-7000M、FT-857DM、FT-817NDの3機種について、受信特性の比較をやってみました。 (以下、”IC-7000″, “FT-857D”)

まずは、隣接周波数からの妨害による、受信アンプの飽和特性を比べて見ました。 といっても私は高価な測定器を持っているわけではないので、感覚による比較だけです。 しかし、単に漠然とした比較では意味がないので、数値化してみました。

この試験のきっかけは、先日FT-857Dを購入した際に、オプションのIFフィルターを購入するべきかどうかという点でした。 FT-857DはIC-7000のようにIF DSP機ではありません。 アナログ機であり、AF段にだけDSPがついています。

このFT-857のAF DSPだけでも、フィルター特性がある程度期待できるので、オプションのIFフィルターは不要という声もありますが、AF DSPだけの場合、選択度特性にはある程度期待は持てるものの、IF段以降のアンプの飽和や隣接周波数妨害に対しては無防備であると思ったため購入しましたが、フィルターの有無でどれくらい隣接周波数の影響が変化するのか調べてみたかった点です。

どのような試験をやったかというと、まず試験対象のリグを7MHzのダイポールアンテナに接続し、S=9くらいの信号を受信します。 その状態で、もう一台のリグ、固定局で使用しているIC-756PRO2を6mのアンテナに接続し、7MHzでは全く同調は取れていませんが、数W程度の信号を発信。 CWの短点の連続を送信します。 数Wで非同調のアンテナに無理やり乗せていますのでほとんど電波は出ませんが、極至近距離にあるため、試験対象リグでは近傍局からの隣接周波数妨害としてのシミュレーションとすることが出来るものです。 その状態で送信側の周波数を連続して変化させ、試験対象リグで受信している周波数に、信号受信が困難になるまで周波数をUp側・Down側の両方から近づけていき、どれくらい近傍までS=9信号の受信が可能なのかを調べてみました。 つまり感覚的な評価ではありますが周波数範囲という数値への転換を行うことで比較を行っています。 使用した周波数帯は7MHz、モードはCWにて調査。 何度か繰り返し、大体同じような結果になりますので、ある程度の信憑性はあるかと思います。

この試験を

  • ケース1: FT-857D, DSP DBF ON(240Hz), IF BPF OFF(セラミックフィルタのみ)
  • ケース2: FT-857D, DSP DBF OFF, IF BPF ON(300Hzコリンズメカニカルフィルター)
  • ケース3: FT-857D, DSP DBF ON(240Hz), IF BPF ON(300Hzコリンズメカニカルフィルター)
  • ケース4: IC-7000, DSP NR OFF, IF BPF ON(300Hz DSP IF フィルター)
  • ケース5: FT-817ND, IF BPF ON(500Hz コリンズメカニカルフィルター)

の5つのケースについて比較してみました。 

また、上記の全ケースでDSP DNR(ノイズリダクション)はOFFとしています。

結果は、下のようになりました。

ケース条件妨害周波数範囲 (使用不可能な範囲)備考
1FT-857D
- DSP DBF ON(240Hz),
- IF BPF OFF(セラミックフィルタのみ)
- DSP DNR OFF
+2kHz/-900HzDSP DBF ONでの受信音に挿入損失を感じる
2FT-857D
- DSP DBF OFF
- IF BPF ON(300Hzコリンズメカニカルフィルター)
- DSP DNR OFF
+/-500Hz
3FT-857D
- DSP DBF ON(240Hz)
- IF BPF ON(300Hzコリンズメカニカルフィルター)
- DSP DNR OFF
+/-500HzDSP DBF ONでの受信音に挿入損失を感じる
4IC-7000
- IF BPF ON(300Hz DSP IF フィルター)
- DSP NR OFF
+/-1kHz

但しS=9+のノイズ +/-6kHz
5FT-817
- IF BPF ON(500Hzコリンズメカニカルフィルター)
- もともとDSP DNR無し
+/-800Hz

ケース1のAF DSP BPFのみの時と、ケース2のIF BPFのみの時との比較から、FT-857DについてはIF BPFが、予想通り、隣接信号に対して大きな効果があることの確認が取れました。 オプションのIF BPFは単に選択度特性改善のためではなく、隣接妨害からのプロテクトによるIF BPF以降の抑圧・飽和防止のほうに意味があると考えることができると思います。

それから、ケース3のようにIF BPFとAF DSP BPFの両方を使う場合ですが、AF DSPをONにすることにより受信レベルが下がり、挿入損失があることを明らかに感じます。 このため、受信音の明瞭度と隣接妨害の点でケース2が一番良いと感じました。

そして注目すべきはケース4のIC-7000です。 隣接周波数からの妨害に対しての利用不能範囲は明らかに違います。 こんな至近距離で出てくる妨害信号は可能性として低いとしても、IC-7000では信号は聞こえるものの、+/-6kHzで信号以外のノイズが、S=9+で非常に強力に聞こえるため、信号自体が非常に聞き取りにくくなります。 私の予想はまったく異なっていました。 IC-7000のIF DSPのほうが、切れがシャープで、はるかに隣接妨害に強い気がしていたのです。 IC-7000も、IF DSPとはいえ、トリプルコンバージョンで落とした最後のIF段でのDSP処理です。 いくら、IF DSP回路のフィルターの切れが良くとも、また数10Hzくらいの帯域にカットしても、それが前段アンプで飽和していたら、すでにノイズだらけで、抑圧を受けた信号を切り出しているに過ぎず、強大隣接信号への対策という意味では何の意味もありません。 IF DSPに入る前で飽和していなければ(通常の入力レベルでの運用であれば)IF DSPのフィルターの切れ、安定性、帯域の可変性は、もちろんすばらしいものになります。 今回使用した周波数は、7MHzですのでプリアンプはOFFにしています。 さらにATTを入れても全体ノイズは減るものの、隣接妨害からのノイズレベルの変化(信号とのSN比の変化)はありませんでした。 また、CW・SSB信号の回路では、各3段階のミキサー後段のクリスタルフィルターには15kHz帯域のものが使われているようです。 +/-6kHzでの高レベルなノイズはちょうどクリスタルフィルターの帯域幅に近く、おそらくIF段での飽和があることが予測できます。 各RF/IF段でのレベル配分もあると思いますが、やはりIF BPFでの絞り込みは、隣接信号による受信系の飽和・抑圧の結果に相当な影響があるようです。

ケース5のFT-817NDですが、これもIF BPFがよく効いており、隣接妨害には強い結果が出ています。 ただこちらに実装しているIF BPFは500Hz帯域ですので少しだけ、影響を受ける範囲が広くなっていますが、300Hzのものを使えばFT-857Dとほとんど同じ結果になったものと思われます。

次は機能、操作性の比較試験を行ってみました。  受信特性比較の-2はもう少しお待ちください。

つづく

 

BaoFeng GT-3

火曜に参加した、ロンドン郊外Harrow無線クラブで紹介してもらった、BaoFeng GT-3ですが、旧型のUV-5Rに比べていろんな点が改善されているようです。

gt-3

下記にUV5Rとの比較をしているビデオがありますが、マニュアルの質、アンテナの機械的な取り付けや、熱で黒くならない液晶の採用など、いろいろな点で改善されているようですが、一番驚くのは感度の比較です。

BaoFeng GT-3 / UV-5R 比較

もうひとつ気になる機能としてPCで周波数等の設定ができるところです。 この設定もYou Tubeに、ずいぶんアップロードされているようです。

このリグが7000円しない価格で手に入るのは、やはりすごいですね。

 

TDKフェライトコア比較

先週末のフェライトコアの対策によって、7MHzでの回り込み(自動車I)は改善しました。 もともと使っていたZCAT2235-1030Aでは効果が無かったものの、ZCAT3035-1330では効果がありました。 ここでフェライトコアの比較をしてみましたので記録しておきます。 対象はTDKのZCAT2235-1030AとZCAT3035-1330です。 これらは、このページの写真に示したように、たいした大きさの違いではありません。

TDKのサイトから、下のような各種フェライトコアのインピーダンス特性を入手しました。

この図のFig.7がZCAT2235-1030A、Fig.5がZCAT3035-1330の特性です。 これだけ見ても、ZCAT3035-1330がインピーダンスは他のコアに比べて高いことが判ります。 次にインピーダンスが高いのは、ZCAT2235-1030Aのようです。 ちなみに、この両者のグラフを重ねて比較してみると、下のようになります。

 

HFから430MHzにいたるまでZCAT3035-1330のほうが減衰特性は良いようです。 しかし、500MHz以上ではZCAT2235-1030Aのほうが減衰特性が高いようです。 今回、車への回り込み(自動車I)が発生した7MHzでの特性を比べると、

  • ZCAT2235-1030A : 70 ohm
  • ZCAT3035-1330 : 90 ohm

となっています。 それほど大きな違いではありませんね。 しかし、3035は大きいので、無線機の太い電源ケーブルであっても、2ターン巻きが可能ですが、2235は1ターンが限界で、今回の対策では実際にそのように使っていました。 この場合、インピーダンスは巻き数の2乗で利いてきますので、2235の1ターンの場合と、3035の2ターンの場合を比較し、雑音電力の減衰量を比べると次のようになります。

  • ZCAT2235-1030A (1ターン) : 1.5 dB
  • ZCAT3035-1330 (2ターン) : 8.6 dB

大きな差です。 単体でのインピーダンスとしては、さほど大きな違いではありませんが、3035では単体での減衰量に加えて、何といっても2ターン巻きができるので、1個当たりの減衰量の差は7dB以上 となります。 これを更に数個つなげば、結果はさらに大きな差となって現れてきます。

 

YAESUリグ:電源電圧特性比較

JR0YHF米山HFクラブのメンバーの中には、プロ、いやこれ以上に技術指向のメンバーがたくさんおられます。 そんな中でもJA0LHG木村さんは、特に技術指向のOMさんです。 木村さんもICOM製リグの電源電圧の許容範囲の狭さを指摘しておられましたが、先日の私の電源電圧降下試験を見ていただき、お手持ちのYAESUのリグ2機種で同様の比較試験を行っていただきました。 このたび、その内容を紹介しても良いとの御承諾を得ましたので、掲載させていただきます。 ICOMのリグとは、ずいぶん電源電圧の許容範囲が違っているようです。
尚、木村さんも、私もアンチICOMというわけでは決してなく、むしろ全く逆のICOMサポーターです。 これは私の、他の評価試験を見ていただければ判ると思いますが・・・・HI 木村さんも、私もメインで使用しているリグ、移動用に使っているリグも、現在はすべてICOM製です。 しかし、電源電圧の許容範囲と消費電力だけは、もう少し何とかならないものかと思っています。

以下引用

川内さんの測定のフォローとして測定してみました。
ヤエスのFT-655(50W)とFT8900H(50W)です。

FT-655

(CW、28.5MHz)

 <受信>7.0Vまでは音声出力が徐々に小さくなりますが、VFOは正常でした。7.0Vを下回ると音声出力は出なくなります。6.0Vで完全に動作停止。
<送信>13.8Vで50Wに調整。10.65Vまでは出力変化なし。その後電圧低下とともに徐々に出力低下。9.5Vで20W。7.2Vで動作停止。

FT-8900(28,50,144,430の4バンドFMモービル機)

(28.5MHz、FM)

<受信>13.8Vから徐々に低下させると7.18Vで動作停止。そのまま電圧を上げると7.60Vで動作復活。
<送信>50W機なんですが13.8Vで32Wしか出ていません。電圧低下に比例するように出力が低下。11.0Vで20W。8.5Vで10W。7.60Vで動作停止。

このヤエスの2機種は全ての性能が完全かどうかはわかりませんが、かなり低い電圧まで動作するようです。FT-655は設計が古いから、FT-8900はモービル用だからですかね。

<測定機器>
電源:DM330MV(32A,スイッチング方式)
通過型パワー計:SX-1100
ダミーロード:DL-1500C(600W)
電圧計:R6551(5桁半)
木村

以上引用

ICOMリグ:CW音声スペクトラム比較-2

先ほどの記事は、内蔵スピーカを使った比較でした。 では実際の内部ノイズレベルはどうなっているのか。 音響上の工夫(スピーカーの大きさの差や無線機の構体の差)を省いて、共通の外付けスピーカーを使うことで、ある程度の比較ができると思います。

試験環境は先ほどの内蔵スピーカーの場合と同じで、下記のとおりです。

  • 周波数 : 7MHz
  • Filter BW : 350Hz
  • AGC : Fast
  • NB : Off
  • NR : 無し or  Off
  • Pre Amp : Off
  • スピーカー : 外付けスピーカー(DAIWA製6cm径)

IC706

この試験では、音の聞きやすさや、帯域特性の比較ではないため、スペクトラム自体の形(大半はスピーカーに依存してしまいます)の比較ではなく、単にピークのD/U比で見てみます。

信号入力のスペクトラムContour

無信号時のスペクトラム

ピークはいずれも750Hzであり、D/Uは14dBくらいです。

 

IC706MK2

信号入力のスペクトラムContour

無信号時のスペクトラム

D/Uは17dBくらいです。

 

IC756PRO2

信号入力のスペクトラムContour

無信号時のスペクトラム

D/Uは12dBくらいです。

 

IC7000

信号入力のスペクトラムContour

無信号時のスペクトラム

D/Uは15dBくらいです。

内蔵スピーカとほぼ同じような結果です。 IC7000の内部ノイズレベルの低さがわかります。

 

ICOMリグ:CW音声スペクトラム比較-1

今日もICOMの4台のリグで比較試験をやってみました。 内容はWaveSpectraを用いた音声周波数でのスペクトラム比較です。

昨日はSSBの音声を比較しましたが、今日は、まずはCWにおいて、内蔵スピーカーを使った場合について比較してみます。 全部のグラフを通して赤いチャートグラフに注目してください。 赤いラインがPeak値の連続線なので、周波数特性のContourを表しています。

IC706

  • 周波数 : 7MHz
  • Filter BW : 350Hz
  • AGC : Fast
  • NB : Off
  • NR : 無し
  • Pre Amp : Off
  • スピーカー : 内蔵スピーカー

赤いラインはCWのRF信号の周波数を変えて、CW音声信号のピーク点が作った連続線です。 音声として通ることのできる周波数帯域とそのスペクトラム成分をあらわしています。 この例でいくと

ピークから20dB落ちの帯域が490Hz ~ 900Hzくらいになっている。

帯域内には下記のような、ピークが2つほどあることがわかります。

  1. 510Hz : -10dB
  2. 650Hz : -10dB

このピーク時のレベルは、すべての機器間で校正しているわけではないので、あまり意味がありません。 ピークからどれくらい落ちるかという相対数値では意味があります。 それではCW無信号時のノイズフロアのスペクトラムを見てみます。 当然ですが音量は変えていません。 これは全部の試験を通じて同様です。

先ほど調べたピークから20dB落ちの帯域でのノイズフロアが非常に低いことがわかります。

信号の通るピークポイントでのノイズレベルは

  1. 510Hz : -37dB
  2. 650Hz : -33dB

くらいでしょうか? その場合、信号との差である、D/U比は

  1. 510Hz : 27dB
  2. 650Hz : 23dB

ということになります。 結構いい数字だと思います。 でももしかしたら、ノイズレベルの低さは、そのまま感度の低さなのかもしれません。

 

IC706MK2

  • 周波数 : 7MHz
  • Filter BW : 350Hz
  • AGC : Fast
  • NB : Off
  • NR : 無し
  • Pre Amp : Off
  • スピーカー : 内蔵スピーカー

ピークから20dB落ちの帯域が300Hz ~ 900Hzほどあります。 IC706に比べて低音側が広がりました。 IC706MK2ではIC706に比べてスピーカーサイズが、5cm径から6cm径に大きくなっていることが理由だと思います。

帯域内には下記のような、ピークが5つほどあります。 それぞれのレベルは

  1. 350Hz : -19dB
  2. 400Hz : -19dB
  3. 500Hz : -15dB
  4. 680Hz : -10dB
  5. 780Hz : -10dB

このようにピークポイントも多くなり、IC706よりも帯域が広くなっています。 ではノイズフロアを見てみます。

IC706に比べてノイズフロアがあがっていることがわかります。

信号の通るピークポイントでのノイズレベルは

  1. 350Hz : -45dB
  2. 400Hz : -40dB
  3. 500Hz : -33dB
  4. 680Hz : -28dB
  5. 780Hz : -30dB

くらいでしょうか? その場合、信号との差である、D/U比は

  1. 350Hz : 26dB
  2. 400Hz : 21dB
  3. 500Hz : 18dB
  4. 680Hz : 18dB
  5. 780Hz : 20dB

ということになります。 IC706よりも信号レベルとノイズフロアレベルの比が減りましたが、周波数の上と下の部分でD/U比の差が大きくなっていることがわかります。

感度が上がった分ノイズフロアがあがり、それを音声帯域の拡大でカバーしているといったところでしょうか? 勝手な想像ですが。

 

IC756PRO2

  • 周波数 : 7MHz
  • Filter BW : 350Hz
  • AGC : Fast
  • NB : Off
  • NR : Off
  • Pre Amp : Off
  • スピーカー : 内蔵スピーカー

ピークから20dB落ちの帯域が400Hz ~ 800Hzほどあります。 IC706系に比べて通過する帯域がぐっと狭くなり、高音側が削られています。 音響音楽の受信ではなく、CWですから狭くても聞きやすければ良いわけです。

帯域内には下記のような、ピークが5つほどあります。 それぞれのレベルは

  1. 300Hz : -35dB
  2. 420Hz : -20dB
  3. 500Hz : -15dB
  4. 600Hz : -15dB
  5. 720Hz : -10dB

このようにピークポイントも多くなり、IC706MK2よりも400Hz以上のピークレベルが均一化し、帯域がフラットになっています。 これだけでも聞きやすくなりますね。 300Hzにある山は隣接CW信号がDSPフィルターを通る時に聞こえる、コツコツという音の成分です。 DSP機で新たに出てきた特徴です。 ではノイズフロアを見てみます。

信号がありませんので、当然ですがコツコツというDSPフィルターの隣接CW信号からのノイズ成分は消えました。 しかし、IC706MK2に比べて更にノイズフロアがあがっていることがわかります。

信号の通るピークポイントでのノイズレベルは

  1. 300Hz : -47dB
  2. 420Hz : -32dB
  3. 500Hz : -27dB
  4. 600Hz : -30dB
  5. 720Hz : -23dB

くらいでしょうか? その場合、信号との差である、D/U比は

  1. 350Hz : 12dB
  2. 400Hz : 12dB
  3. 500Hz : 12dB
  4. 680Hz : 15dB
  5. 780Hz : 13dB

ということになります。 ノイズフロアが増えた分だけ、IC706系よりもD/U比が減りました。 ノイズフロアの上昇は感度の改善かもしれません。 しかし、IC756PRO2では帯域内の周波数特性がフラットになり、また試験時はOffになっていますが、NRやDigital Filterにより、このD/U比を補う機能が実装されたため、これでもIC706系よりもはるかに聞きやすいことは事実です。

 

IC7000

  • 周波数 : 7MHz
  • Filter BW : 350Hz
  • AGC : Fast
  • NB : Off
  • NR : Off
  • Pre Amp : Off
  • スピーカー : 内蔵スピーカー

ピークから20dB落ちの帯域が400Hz ~ 800Hzほどであります。 IC756PRO2と通過する帯域はほぼ同じですが、帯域内のフラットな周波数特性は逆に見えません。 低音まで伸びているSSBの特性とちょっと違っています。

帯域内には下記のような、ピークが4つほどあります。 それぞれのレベルは

  1. 500Hz : -20dB
  2. 600Hz : -18dB
  3. 700Hz : -10dB
  4. 800Hz : -7dB

帯域内でのレベルはIC756PRO2のようにフラットではなく、特に高音域でピークが来るようになっているようです。 ところで同じDSP機ですが、IC756PRO2で存在していた300Hzにあるコツコツという音の成分が消えています。 私はこれはすごいことだと思います。 実際に周波数をずらしていくと、コツコツ音が出るあたりではS-メータは触れているのですが、コツコツ音がほとんど聞こえません。 おそらくAF段で、この成分を除去しているのではないでしょうか? IC756PRO2に比べて改善されている最大の特徴ではないかと思います。 IC756PRO2にて実現した帯域内のフラットな周波数特性が見えなくなったのは、おそらくこのコツコツ音を消すために帯域内で低周波成分をカットするような形になっているのではないかと思います。 また、SSBの低音まで伸びている周波数特性と異なっているのもこのためでないかと思われます。 全体的に非常にシャープなスカート特性になっています。 ではノイズフロアを 見てみます。

どうでしょうか、他に比べてノイズフロアが非常に低いことがわかります。

信号の通るピークポイントでのノイズレベルは

  1. 500Hz : -40dB
  2. 600Hz : -37dB
  3. 700Hz : -27dB
  4. 800Hz : -28B

くらいでしょうか? その場合、信号との差である、D/U比は

  1. 500Hz : 20dB
  2. 600Hz : 19dB
  3. 700Hz : 17dB
  4. 800Hz : 21dB

と いうことになります。 IC7000ではIC706系よりも確実に感度は上がっているはずですが、ノイズフロアは低い状態を保ち、更にDSPフィルターにつきものの、隣接周波数からのコツコツ音も消し、シャープな帯域特性を生かしている。 さらに、おまけとしては、あまりにも大きな効果である、NRやDSPの恩恵も受けられるといううことになると思います。

尚、これらの実験データはあくまでも個人の偏見が含まれているかもしれませんHI。 無響室でやったわけでもありませんので、参考としてみてください。

 

ICOMリグ:電源電圧特性比較

このブログへのコメントをいただいた方、コメントではなくメールで連絡をいただいた方、JR0YHFメンバー各局から、数々のICOMリグの電源電圧特性がシビアであること、少し電源電圧が下がっただけでリグの動作ができなるなることについてのコメントをいただきました。 私は移動運用ではバッテリーを使って運用することが多いので、IC7000を使うとき、今までのIC706系と比べてどうなのかを調べるために実験をしてみました。 この電源電圧特性も4機種でベンチマークをしてみました。

比較対象は

  1. IC706
  2. IC706MK2
  3. IC756PRO2
  4. IC7000

それぞれの動作条件について

  • 周波数は28.5MHzを使用。
  • 出力はすべて50Wでの運用状況で比較し、出力をダミーロードに落とす。
  • 送信モードはCW
  • 電源電圧をテスターでモニターしながら、14Vより少しずつ落としていく。
  • 送信状態と受信状態でどのような挙動をするか確認した。
  • 送信電波のダミーロードからの漏れを別の受信機でモニターし、周波数ずれなどを監視する。

 

IC-706

  • 受信: 9.8Vになったときに無線機の電源が落ちる。
  • 送信: 10.2Vになったときに無線機の電源が落ちる。 周波数のずれは観測されず、落ちる直前まで同じ周波数。

 

IC-706MK2

  • 受信: 9.8Vになったときに無線機の電源が落ちる。
  • 送信: 10.5Vになったときに無線機の電源が落ちる。 周波数のずれは観測されず、落ちる直前まで同じ周波数。

 

IC-756PRO2

  • 受信: 9.0Vよりも下がったときに、受信音が低下、スペアナ上のノイズレベル表示も低下。 8.0Vまで下がったときに無線機の電源が落ちる。
  • 送信: 11Vよりも下がったときから、送信周波数が下にずれはじめる。 9.0Vになったときに無線機の電源が落ちる。

 

IC-7000

  • 受信: 9.5Vになったときに無線機の電源が落ちる。
  • 送信: 10.0Vになったときに無線機の電源が落ちる。 周波数のずれは観測されず、落ちる直前まで同じ周波数。

 

4台とも仕様上の電源電圧要求は13.8V+/-15%(11.73~15.87V)ですので下限を見る限り余裕で満足しているようですが、すべての機能を確認したわけではありません。

 

下記はJR0YHFメンバーからのコメントですが、参考になると思うので掲載しておきます。

以下引用

12Vを切ると途端に、リニアアンプ駆動端子が動作しなくなります。試してください。11.5Vは限界値かな??。

IC-756PROは更に電圧を11V近くに落とすと、正常そうに動きますけど・・・・途端に送信音がおかしくなる・・・・
移動局に多いでしょ。移動運用の局を聞いているとすぐ分かりますよ。

送信スプリアスがめちゃくちゃ増えます。ADコンバーターがおかしいのかデジタル処理がめちゃくちゃになるのか、帯域が数倍広がったリニアリティーの全くない音になりますので注意が必要です。

706も同様で、12Vを切ると外部アンプの制御端子は動きません。多分同様な症状になると思います。
この辺が昔ながらの機械との違いかも知れません。

以上引用