DM-330MV修理


今日の夜、セントラルキリバス諸島のT31TTが18MHzのFT8でQRVしていたので呼んでみると、なぜかリグがシャットダウン。 送信するとIC-7610の電源が落ちてしまう現象が発生。 最初はPCのソフト側の問題かと思ってPCを再立ち上げしたものの不具合は継続。

DC電源は動作してるのでリグの故障かと思いましたが、DC電源を別のDM-330MVに交換してみると全く問題が発生しない。 そのままT31TTは別の電源でコールして取ってもらうことができたので、その後ゆっくりと障害の原因を調べてみました。 DC電源であるDM-330MVを見てみるとなんと目を疑うようなものが・・・・・背面の陸軍端子が溶けて接続不良になっていることがわかりました。

主にプラス側の赤い端子が溶けて曲がっています。

黒のマイナス端子も曲がってはいないものの熱で陸軍端子固定部分が溶けて端子自体がガタガタになって緩んでいます。

この電源は主にHFのリグIC-7610に接続していますが、ここまで端子が溶けてしまうのはFT8の連続使用が影響しているものと思います。 それにしてもIC-7610をフルパワーの100Wにしても、20A程度、DM-330MVの定格の連続30A以上になるようなことは絶対にありません。 原因としては電源装置自体は連続使用に対応できる電気回路ではあるのでしょうが、陸軍端子の耐熱性、貫通抵抗がダメなのだと思います。

一応内部を見てみましたが、特に焦げたような場所はありませんが陸軍端子だけがガタガタに緩んでおり、これはもうねじを締めても端子自体のプラスチック部分の大きさが縮退しておりねじを締めることもできません。

また端子の外側は六角ナットの形状になっているわけではないので陸軍端子を外すこともできない状態。

仮に端子が外せても、新しい端子がまた耐熱性を持つものでない限り同じ障害が発生してしまいます。 これは困った。

よく考えて端子自体を電流が貫通する形で流れなければ、端子自体の発熱はないので端子を貫通せずに内部から直接電源コードを取り出すことにしました。

この電源はIC-7610専用なので荒療治になってしまいますが、その方が端子を交換するよりも恒久措置に近いことと思います。

ということで背面板の下のほうに切り込みを入れてそこからケーブルを出すことを考えます。 この背面板は厚い鉄板なので金ノコ、ドリル総動員で切削しました。

ここにケーブルを通し端子の内部で接続。

ケーブルが引っ張られないようにインシュロックで固定します。

ふたをして一応、完了です。

ショートが無いか確認し、電源を入れて電圧を確認。

こんな感じです。

端子のむき出しも怖いので曲がった端子止めを付けておきました。

FT8での運用の思わぬ落とし穴です。 メーカーにはDM-330MVの陸軍端子の耐熱対策をしてほしいものです。

FT8で運用する方は電源の陸軍端子の状態を確認したほうが良いかもしれません。

 


JA1CTV
装備の道

2件のコメント

  • JR8WLI

    まったく同じ症状が出て、電源が入らなくなりました。端子から電圧が出てこなくなったのですが、電圧メーターは振ってます。中を開けて確認したところ、端子裏まで電圧がきているのですが、端子自体に導通がなくっており、電圧が取り出せない状態となっていました。陸軍端子を変えるか、貴局同様、電源ケーブルを直結するが 迷っているところです。

    • JA1CTV

      WLIさん
      そうでしたか、同じ症状が出ているようですね。直結するにしても大電流なので安全対策にはくれぐれもお気をつけて・・・

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