新潟県岩船郡粟島浦村


念願の月山登頂の翌日、岩船港でJR0YHFメンバーと合流。10時半発のフェリーで粟島に向かいます。

粟島は新潟県の北部海岸沖にある小さな島で、本土からは20kmほどの沖にあります。

現在この島に渡るには村上市の岩船港からフェリーで渡ります。

粟島に車を持ち込むことはできません。また宿泊所も確保していないと渡航することはできません。

岩船港までは距離は35kmほどで1時間半の船旅です。

粟島港に到着しました。

粟島の人口は350人程度で過疎地域です。島には警察署も消防署もありません。臨時の交番はできたみたいですが見かけませんでした。コンビニもありません。ガソリンスタンドも見かけませんでした。車もほとんど走っていません。だから島の中には交通信号機は必要ないのですが、一カ所だけ小中学校の前の道の横断歩道に信号が取り付けられています。ほとんど車が走っていないので信号機など不要なのですが、これは教育用、本州に渡った時に信号の意味が解らないと危険なためです。

我々が停まったのはキャンプ場。バンガローを借りました。風呂は近くの温泉が使えると思ったのですが、最近ボイラーが壊れたらしく休業していました。

近所の人に「温泉は今日もまだ休業でしょうか?」 と聞いたときのことです。 答えは「まだ、直ったという放送がないのでまだだろう」という答えが返ってきました。「放送」、有線放送のことです。これこそコミュニティ、21世紀、インターネットが世界の隅々まで到達し、人と人をつないでいるこの時代に、地域の有線放送が重要なメディアにいる位置づけです。

私はインターネットの良さ、便利さは良くわかっています。でも遠くの国のことや情報が即座にわかっても、なぜか地域の情報がなかなか手に入りません。この点はおそらくインターネットよりも有線放送の方がはるかに素晴らしいと思います。

実際に夜、広域放送が入りました。 こんな感じです。

「火の用心、火の用心、火事が起きたら大変です、火の元を確認して寝ましょう!」

消防署がないから当然ですね・・・・ 粟島、初めて来ましたが、大好きな場所になりました。

そして、みんなとても明るい。子供たちはいつでも「おはようございます」、「こんにちは」とあいさつを大きな声でかけてくれます。 見慣れぬ人への自衛の意味もあるのかもしれませんが、大人も子供も本当に明るい人たちで、声をかけてくれます。

この島にいるとまともな挨拶ができないのは旅行者だけなので、すぐに判るのです。少し情けない話です。

 


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