人生の目的-4


・・・・・自分は目をつむっている。

ゆっくりと目を開ける、そこには今まで一度も面識のない人がいる。 一言も話さずに、2,3分その人の顔をお互いに見つめあう。 そんな経験のある人はいるだろうか? 無くてもいい、その状況を想像してみてほしい。 相手は目の前の道を歩いている人、電車の正面に座っている人、TVに映っている人でもいい、想像してみてほしい。

最初は、もちろん恥ずかしい、逃げ出したい、冗談でごまかしたい、どんなふうに自分が相手に見えているのか、目の前の人はどんな気持ちを持って私を見ているのか?

ここにある意識の中心は「自分」だ・・・

さらに、しばらく、その人の顔を見つめる、じっと見つめる、とことん見つめる。 何も話すこと無く。 しばらくすると自分がどう見えているかなどは、どうでも良くなってくる。 目の前にいる「人」にどんどん興味が湧いてくる。いままでこの人は、どんな人生を歩んできたのだろう、どんな素晴らしい、心踊るような経験を経てきたのだろう、そして時には、悲しい経験、心が張り裂けるような経験があったかもしれない、また晴れ渡るように澄んだ青い空、どこまでも透明な、清々しいクリスタルブルーの水の色のような清らかな経験、またある時には真っ黒な沼のような澱んだ景色。時には真っ赤に燃え滾る情熱的な感情に揺さぶられるような経験。 目の前の人は人生におけるさまざまな経験を貴重な宝物として持っているはずだ。

人とはそういうものだと思う。いままでの数えきれない唯一無二の経験の結晶が「今」の自分という形になっている。

人生を楽しんでいますか。自分の人生を生きていますか?本当にそれは自分の人生ですか?誰かの人生を歩んでいませんか?

大切なのは「今」の自分にもう一度気付き、そして「今」の自分の気持ちの本質に正しく真正面から向き合うこと。素晴らしい経験、喜びに満ち溢れるような体験もその一部、そして同時に過去の触れたくない、心の引き裂かれるような、できれば避けたい、避けてきたような気持ちに向き合うこと、それをあえて味わうこと。それも人生の大切な一部分であり、それが「今」の自分を作っている。

「人」というかけがえのない、唯一無二の、完全で、欠けることのない、その絶対的な存在・・・・それがその「人」

様々な感情に満ち溢れた人生を味わうということは、人生を謳歌することに必要な条件なのだ。

 


JA1CTV
人生の道

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