1kWへの道-11


大きな壁を乗り越え、ついに、落成検査の日がやってきました。

昨年の末に1kW化の計画をし、ちょうど一年でここまでたどり着くことができました。まさに「挑戦」の一年だったなと思います。そしてその挑戦にこそ自分を突き動かしてきたエネルギーのようなものを感じています。

今日は午後から休暇をもらい、落成検査の検査官(委託検査事業者のかた)を自宅で待ちました。

検査官の方が到着し、まずは書類の確認、無線従事者免許証、無線局免許状、変更許可通知書(予備免許)、変更申請に対しての総務省からの修正依頼、最終版変更申請書、電波障害調査結果、防災無線障害調査結果です。 特に問題無し。

その後、今日の検査の内容についての説明を受け検査を進めました。検査はリニアアンプの出口で測定し、ローパスフィルターを通過していないところで測定しました。厳しい方向ではありますが、私自身このSPE社のリニアアンプの実力を知りたかったこともありますので、この点では望ましい検査です。

一番心配していた特性がスプリアス測定です。ローパスフィルターのカットオフ周波数以上のスプリアスだと問題ありませんが、心配したのは2倍、3倍、5倍、7倍あたりの高調波がローパスフィルターでの通過帯域に落ちてくるローバンドです。たとえば、1.9MHzでは5倍の高調波が10MHz近辺になりますが、これはローパスフィルターの帯域内に落ちてきますのでフィルターで切ることはできません。試験の結果、1.9MHzのスプリアスの中で最大値の5倍高調波(10MHz近辺)も60dB以上のD/U比が取れていました。

またWARCバンドはアンテナが50MHzもカバーする形になっているので、ローパスフィルターのカットオフ周波数は54MHzですので、10MHzの5倍波、24MHzの2倍波あたりが問題になるケースがあるということでしたが、これも両方ともフィルター無しでD/U比60dB以上取れていました。

50MHzについてはフィルター無しでD/U比で70dB以上も取れていました。これは3倍波で150MHzですのでフィルターを入れればさらに改善します。

ローパスフィルターで切れない帯域のもの、切れる帯域のもの全部見ましたが、すべてフィルター無しでも規格をクリアするレベルでした。

全く問題なしとのお言葉をいただきました。試験結果は整理して郵送していただき、その後、総務省に提出することとなります。

1kWへの道-12につづく

 


JA1CTV
1kWへの道

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