鳳凰三山縦走


山梨県韮崎市観音ヶ岳(JCC#1707, SOTA#JA/YN-007)

今日から夏休み。 今日は以前から一度縦走してみたかった「鳳凰三山」に行くことにしました。 そして、一番の興味は鳳凰三山の「地蔵ヶ岳のオベリスク」です。 ただこの縦走ルートは通常は一泊ルート。 全部で12時間以上かかります。 鳳凰三山の一つ「観音ヶ岳」で無線の運用もすると結構な時間が掛かります。 また登山口の「青木鉱泉」からの標高差は2000m程あります。 富士山の須走口5合目から富士山頂に行くくらいの標高差があります。 日帰りの場合は体力と時間が重要なカギです。

朝2時に車で家を出発、高速道路も空いているので、飛ばしたわけではないのですが、2時間程度で登山口の「青木鉱泉」に到着。周りはまだ真っ暗。 準備をして薄明るくなってから出発しました。 遠くに「観音ヶ岳」が見えています。 高感度のカメラなので明るく見えますがだいぶ暗いです。

しかし・・・なんと薄暗い中で標識を見間違い、まさかのルート間違い。 写真をよく見ると右に標識が・・・ 体力と時間が鍵である今回の縦走でトンデモナイ間違い。 1時間30分のロスと体力のロスになってしまいました。 一時、今日の縦走はあきらめましたが、せっかく来たこともあり、無線の時間を短縮して頑張って登れば行けると思い、結局当初の予定通り「ドンドコ沢」ルートで登りました。すでに朝6時近くなっています。 ガッカリです。 何のために早朝家を出てきたのか・・・・

「青木鉱泉」からしばらくはこんな気持ちのいい山道。

遠くに鳳凰三山最高峰の「観音ヶ岳」が見えています。

急坂とトラバースの連続の道をどんどん進みます。

途中で道に迷いそうなところが何か所かありました。

ここは登っていて見える最初の滝です。 地図で見ると最初の滝は「南精進ヶ滝」です。 近くに標識も有るため、てっきりこれが「南精進ヶ滝」かと思いましたが違うようです。 一緒に歩いてきた人たちもこの先のルートが良く判りません。

ここは、この滝方面にいったん下って、沢を渡り、向こう側の急な岩のロープ場を登るようです。地図で見ても沢を渡るところは無くよく判りませんでしたが、この滝そして沢はドンドコ沢ではなく、その支流のようです。

この岩壁を登ります。

更にどんどんと急坂を登り続けます。

持ってきた水は1.5リットルですが、暑さとキツイ登り、そして長時間に渡る山行なので、いくつかある水場で水を補給しながら進みました。

地蔵岳の標識が出てきました。 急坂の連続で本当にしんどい登りです。

また沢を渡るところがあったので水を補給。 おなかの弱い人にはお勧めできませんが、大丈夫な人なら水は絶対に補給したほうが良いです。

ポツポツと大理石の巨岩が見えてきました。

これは「白糸の滝」かなと思いきや、その上にある滝のようです。 この場所でようやく標高2000mくらいです。 まだまだ先が長いです。

岩のトラバースもあります。

「五色ノ滝」に到着。 落差がすごいです。

「五色ノ滝」の後もしばらく急坂を登ると、その先はすこし急坂は減ります。 「五色ノ滝」の上流で沢を渡渉して白い大理石の砂河原を進みます。 このあたりも結構標識が乏しく道迷いしそうなところがありました。

そして遠くに見えてきました! 「オベリスク」です。

河原にはホタルブクロが咲いていました。

「鳳凰小屋」に到着。 最初の間違い時間を差し引いて「青木鉱泉」を出発してから5時間30分です。

時間もあるのでここは素通り。

またまた急坂を登ります。 そして「オベリスク」がだいぶ近くなりました。 ここは大理石の風化した白い砂の山道で「賽ノ河原」と呼ばれる場所です。 これがまた急坂+砂で疲れます。

ようやく「地蔵ヶ岳」標高2764mに到着。 「青木鉱泉」を再出発してから6時間30分、道迷いを入れると朝から8時間かかりました。

ガスがかかったり、晴れたりです。 たくさんのお地蔵様が並んでいます

少しの間、「オベリスク」を眺めながらお昼のおにぎりを食べました。

出発して、「赤抜沢ノ頭」に向かう途中の展望台から振り返って「オベリスク」を見ると本当に美しい光景です。 ここまでの疲れが吹き飛びました。

「赤抜沢ノ頭」標高2750mに到着。

西の方角には北岳が見えています。

先にこれから向かう「観音ヶ岳」と稜線が見えました。

白い大理石の岩の影にはタカネビランジの花が咲いています。

「観音ヶ岳」の少し手前で休憩。 歩いてきた「赤抜沢ノ頭」の岩稜が見えます。

コルからの「観音ヶ岳」の登り返しも急坂です。

そして、「青木鉱泉」再出発から8時間かかってようやく「観音ヶ岳」標高2841mに到着。 朝、出発してからは9時間半です。

「オベリスク」が少し雲の中ですが、辿ってきた稜線が見えます。 遠くには北杜市、先月登った「茅ヶ岳」、「金ヶ岳」も雲の向こうで、時々顔を出していました。

すぐにアンテナを建てて7MHzだけで運用。 この時間は誰もいませんので一等地でアンテナを上げました。 遠い向こうに「オベリスク」もみえています。

  • 7MHz CW : 20局

20局できた後、QRMが出てきたのでCLとして撤収。 すぐに次の「薬師ヶ岳」に向かいました。

途中で鳳凰三山の3つ目、「薬師ヶ岳」が見えてきました。

「薬師ヶ岳」標高2780mに到着。 「青木鉱泉」を出てから9時間、朝出発してから10時間半です。

この時点で時計は15時。 「薬師ヶ岳」から「青木鉱泉」まで地図を見ると、下山でも標準時間で4時間くらいかかります。 19時になるとおそらく暗くなってしまうと思うので、そのまま「薬師ヶ岳」は素通りで下山に入りました。 下山は「中道」です。ここから2000m以上の下りです。

ピッチを上げて下山。 ほとんど写真はありませんが、途中で「御座石」という大きな岩に出くわします。 これは圧巻です。 カメラに入りきれませんでした。

下山路、最後で「小武川」を渡渉します。 水量が増えたようで少し濡れましたが、もう下山も完了です。

そして何とか暗くなる前に「青木鉱泉」に到着しました。 朝、ここを再出発してから13時間、道間違えも入れると、今日は14時間30分も歩き続けていたようです。

本日のルートです。

そして高度と距離です。 道間違いも入れると23kmほどの山行だったようです。

疲労困憊ですが、素晴らしい南アルプスの山を堪能できました。 コールいただいた皆様ありがとうございました。 短時間の運用で申し訳ありませんでした。

 


JA1CTV
山岳登山の道

1件のコメント

  • JA0JHQ

    いやあ、驚きました。ご無事で何より。

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