USB Power Delivery


最近、山で無線をする仲間で話題になっているのがUSB PD電源です。モノとしては、一見すると単なるモバイルバッテリーですが、「電池」のイメージを刷新する進化を感じています。

この電池にはUSB-CのPower Delivery (PD)のポートがあり、ここを通じて充電と供給を行います。

USB-Cであれば通常のUSB端子の小型化だから5Vしか出て来ないのでは?としか思っていませんでしたが、実は最大DC20V、60Wが取れます。(USB-CとPDの規格では最大100Wで私が持っているUSB PD電源は60Wです。)

これを聞くだけでワクワクしますね。 このUSB PD電源に使用するケーブルには両端USB-Cのケーブルの他にも、下の写真のような片端USB-Cのプラグで反対側は丸型の端子(5.5/2.5mm)がついているものもあります。これをトリガーケーブルというようで、このケーブルを取り換えることで出力電圧が変えられます。なおこのコネクターだとIC-705にちょうど合っていますので、そのまま使うことができます。

USB PDバッテリーやUSB PD充電器と通信を行って電圧を決定し供給していますので電圧ごとに専用のケーブルがあります。

私がトリガーケーブルとして購入したのは12V、15Vそして20Vです。12Vと15Vは無線機用で、20Vはノートパソコン用です。

これに合わせて、どういう仕組みなのか自分で理解するためにUSB-Cのテスターも購入してみました。

まず単にUSB-C端子で出力電圧を計ってみると5Vが出力されています。通常のUSB端子と同じです。

そこに充電端子がUSB-Cのスマホ(GoogleのPixela4a)を接続してみました。 すると電圧は9Vになりました。

ここで使っているUSB-Cケーブルは通常のものですのでUSB PD電源とスマホが通信して充電電圧を9Vに変更したものです。 このためスマホの急速充電ができるという仕組みのようです。スマホのような電子機器やケーブル自体が俺に何Vくれと要求しているわけです。

同様に12Vのトリガーケーブルを接続してみます。

USB PD電源からの出力は12Vになりました。 出力端をテスターで見てみると12Vとなっています。

同様に15Vも、20Vも同じです。

USB PD電源には通常のモバイルバッテリーの充電器も使えますが時間がかかります。専用のUSB PD充電器だと短時間で充電できます。

なぜかというと充電している電圧が20Vになっているためです。

これもUSB PD充電器とUSB PD電池の間で充電電圧が20Vで設定されているためです。通常のUSB充電器では5V ですから、20Vで急速充電ができるという仕組みのようです。

また専用のUSB PD充電器だとバッテリーではなく充電器そのものから20Vが取り出せますのでノートパソコンの電源としても使えます。 私が使っているDellのノートパソコンは電源がアメリカ規格で大きくケーブルも太く持ち運びはちょっと重くなっていましたが、これで電源も小型化ができるということになります。

こんなアダプターを付け替えれば20Vの電源であればパソコン用として使うことができます。

無線機との組み合わせについてはまた別途投稿します

電池の進化に驚く毎日です。

 


JA1CTV
装備の道

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